Elecmanのブログ

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ステーション・バーのこと笑ってたけど俺もステーション・カフェやってたわ

吉本浩二先生の『こづかい万歳』にはありとあらゆるジャンルのこづかい怪人たちが集いますが、その中でもトップクラスの戦闘力を誇るのが「ステーション・バー」怪人の村田です。吉本先生の幼馴染である彼は30歳で結婚し、家のローンを払いつつ、東京の大学に進学を希望する息子のために自身の小遣いを月5万円→3万円→1万5千円に下げてやりくりする立派な父親です。

 

彼の名が一躍轟いたのが「こづかい万歳」2巻に登場した「ステーション・バー」のエピソードです。要は飲み屋に行って飲むとお金がかかるので駅の売店で酒とつまみを買って、駅の構内で酒を飲むということです。侘しい。

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駅のホームのベンチでやってたらマナー違反とのことで、画像のような絶妙な隙間に挟まって酒を嗜むのです。正直池袋あたりでは割と見かけるような気がします。

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このエピソードが登場した時、X(旧Twitter)は騒然となりました。「惨めにも程があるだろ帰って飲め」とか、「地域の都市伝説になってそう」とか「よっぽど家に帰りたくないんだろうな」とか。自分も概ね同意ですが、まあなんというか、ステーション・バーやる気持ちもわからんでもない(勝手に人間観察して生の映画を観ているような気持ちになりたいわけではないですけど)。

 

 

 

そう、自分もやってたんですよね。「ステーション・カフェ」を。

帰りに適当に買ったコーヒーを片手に駅のホームで20-30ほどぼーっとスマホを片手に過ごす。これが自分のステーション・カフェスタイルです。「早く家に帰れ」ってのは死ぬほどわかるんですが、ほら、家に帰ると1日を締めなきゃいけないじゃないですか。それが嫌なんですよねなんとなく。

仕事に疲れて帰ってきて、このまま1日を終えるのは侘しい。かといって酒が飲めない身で何かすることもないし読みたい本もやることもない…。そうだカフェに行って優雅にお茶をしよう。ただコーヒー1杯500円払うのもな…というどうしようもない気持ちになった時、ステーション・カフェの出番が来ます。

スマホを片手に適当なYouTubeを見ながら気持ちをクールダウンさせていく。「帰りにちょっと一杯やっていく」意味はここにあるのでしょう。自分は一時期シェアハウス住まいをしていたのですが、理由は「なんとなく家に帰りたくない」気持ちが大きくなってきて、「別に家賃払って賃貸にいる必要ないよな」という気持ちが強くなってきたからでした。

ステーション・バーをやってる村田のそれとは多少理由は異なるかもしれませんが、「賑やかでさ」という理由で駅で酒を飲む村田の気持ちもわかるな…となってしまい、こづかい万歳に俺の生活が侵食されてきていると戦慄したのでした。